勘違いしてません?
〜沖縄について、本土の人間が持つイメージと現実〜
私もそうだったのですが、沖縄は観光名所ですし、そして折からのブームに乗って様々な映像が、テレビや雑誌などの様々な媒体を通して、本土の人の目や耳になだれ込みます。
そのせいか、わりと「沖縄ってこんなところ…」というイメージが先行する土地のような気がします。しかし、私自身が抱いていた沖縄のイメージが、住んでみると実は違ったということが多々ありました。そのいくつかを列挙します。
「別にそんなこと思ってないよ」と言う方、すいません。
21.沖縄と温泉
沖縄は何せ年間を通じて温暖な気候ですので、沖縄の人はあまり風呂に入りません。誤解なさらないように。「湯船につかりません」という意味です。
実際、以前に建てられたマンションの中には、シャワーだけでバスタブのない家もたくさんある、と聞いたことがあります。
確かに、「冬の寒い日に家から帰って、ジンジンと冷えて痛む足を、湯船につかって癒す」なんていう生活スタイルは沖縄には似合いませんよね。
それに、『紅葉で真っ赤に燃え上がった山腹、秋の露天風呂』だとか、『シンシンと降り積もる雪の中、立ち上がる湯煙の温泉』だとか、全く沖縄のイメージではありません。
それで、ややもすると沖縄と温泉は無縁のものだと思われがちですが、実は沖縄にも温泉はあります。
確かに、どちらかと言うと銭湯的な温泉ではなく、レジャー的な意味合いの強い温泉がほとんどですので、金額もやや高いものが多いですが、それでも、きちんと「温泉」として登録され、効能も表示されたいわゆる天然温泉は存在します。
・りっかりっか湯
・ちゅらー湯
・中乃湯温泉
つい最近のニュースで、「温泉の効能が科学的に立証された」というものがありました。つまり、今までは温泉の効能は経験的に言い伝えられてはいても、その科学的なメカニズムはわかっていなかったそうですが、つい最近、マウスの実験で照明されたそうです。
高血圧や胃潰瘍(かいよう)、関節リウマチなどに効くそうです。
確かに、雪国の温泉とは、赴きも楽しみ方も異なりますが、トロピカルな雰囲気での温泉もまた一興かもしれません。
沖縄の新しい楽しみ方として、是非温泉も挑戦されてください!
22.観光客の方の服装について
少し以前に沖縄の離島関連のwebサイトの掲示板を見て知った観光客のマナーについての問題があります。
それは、
島を訪れる観光客の服装について。
まあ、観光地と呼ばれる所においては、そこを訪れる観光客のマナーの問題は世界のドコに行っても必ずと言っていいほど聞かれる問題ではあるんですが、当然それは沖縄でも然り。その掲示板とは、八重山のある離島で民宿を営んでいる方が開設したものなんですが、そこでたくさんの男性観光客が上半身裸で島内を我が物顔で歩いている事に対して、地元の方が苦言を呈していました。
島の住民の方の書き込みは、至ってシンプルなものです。
「観光客のみなさん、島内を裸で歩かないで下さい。地元の方の中には、上半身裸で島内を歩く事を非常に嫌がる方もたくさんいます。皆さんにとっては沖縄の離島は旅行で訪れる非日常のバカンスの場所かもしれませんが、私たちはこの場所で生まれ、この場所で日常を過ごしています。観光客の方々のおかげで島の経済は潤いますが、それでもあくまでここは私たちの暮らす島なのです。」
確かに、那覇市内で生活している私ですら、夏の観光シーズンともなれば、サングラスに短パン、上半身裸という格好で街を歩いている観光客をまれに見かけます。ダイビングで長期滞在する人が多く集まる地域や、ビーチのある近辺を裸のままウロウロするのはもう日常の光景と化してますし、
真夏の国際通りで勘違い兄ちゃんに遭遇した事もありますね。
観光で沖縄へ来られる方々にとっては、日常を離れ、真夏の沖縄の太陽を浴びて開放的な気分になったついでに、服装の方も開放的に・・・。って位のノリなのかもしれませんが、当然ながら地元で暮らす人々はそれが日常。そこを暮らしの場としています。
「暑いから裸になっているだけ。誰にも迷惑かけてないじゃないか!」なんて反論もあるかもしれませんが、
もし仮にあなたの住む街で、訪れた観光客が上半身裸でウロウロしていたら・・・。そしてまた、観光で訪れた街で、自分と同じ観光客のイタイ行為を目の当たりにしたら、どんな気持ちになりますか?
旅行の際の最低限のマナーとしては当たり前の事ですが、(私自身も含めて)知らない土地を訪れる際には
常に気に留めておきたいものです。服装に限らず、
自分がしている行為が客観的に見て他の人の目にどう映っているか?観光客と地元の方、どちらも気持ちよく街を歩ける環境が一番ですよね。
23.沖縄と魚消費量
私が沖縄に行く前、私が「沖縄の人」にたいして持っていたイメージと言えば、
浅黒く日焼けして、
豪気で、そして
モリを持って日がな潜っては魚を突く。そう、
まさに「海人(うみんちゅ)」でした。
というのも、沖縄のことがマンガ(「はじめの一歩」だとか「美味しんぼ」だとか)に出てくると、その登場人物はたいていそのように描かれていたからでした。
実際、私が沖縄に住んでいたときに、そんな「リアル海人」と、じかに知り合うことができなかったのが残念です。
さて、この記事で書きたかった内容は、上記と少し関係があるのですが、「そんなイメージのある沖縄の食卓に、魚はしょっちゅう出てくるのか」という点です。
ややもしますと、上記のようなイメージがありますので、「沖縄の食生活と魚は、切っても切れない関係だろう」と思いがちですが、実は沖縄って、魚の消費量がずば抜けて全国で一番低いんです。魚を食べないんです。
事実、魚の消費量が全国で1番の秋田県とは、2.5倍ほど差がついております。
※しかしなにかにつけて秋田県が対極に出てきますね(たとえばこちらや、こちらなど)
全国消費実態調査が2004年に行った調査ですと、「1世帯当たりの魚に対する月間支出額」は、秋田が約1万円に対し、沖縄はなんと約4千円。次に低い宮崎県に、実に2千円の差がついてのダントツでビリなんです。
※ちなみに、消費しているのは秋田をはじめ、富山や石川など日本海沿い。やはり魚が美味しいんですね!
沖縄、海に囲まれた県にも関わらず、実は魚をよく食べる人たち、というわけではないようです。
実際、温かくゆるーい海の沖縄。魚の味はやはり本土の方が美味しい気はします。
ぐるくんのから揚げは美味しいと思いますが。
魚は上質のたんぱく質や脂肪酸に加え、DHAという、頭の働きにも良いといわれている物質がたくさんあると言われています。
沖縄でも、積極的に魚を食べていければいいですね。