沖縄お勧めスポット 〜観光地編〜
ここでは、今まで訪れた沖縄の観光スポットを、写真つきで紹介、そして独自の観点で評価していきたいと思います。
ベタベタな観光地もあれば、2泊3日で滞在する観光客は全く相手にしないであろう『地元的』スポットもあります。参考にされてください。詳しくお知りになりたい方は、お問合せくだされば、分かる範囲でお教えいたします。
1.玉泉洞
これは沖縄を代表する観光地ですね。正確には「おきなわワールド文化王国・玉泉洞」と言います。那覇からだいたい30分くらい南部に下ったところにあります。一応テーマパークのような感じで、メインの玉泉洞の他に、ハブ博物公園や熱帯フルーツ園などがあります。
まず玉泉洞についてですが、これはサンゴ礁から生まれた鍾乳洞(しょうにゅうどう)だそうです。そして長さは何と日本第2位!全長5kmの長さを誇っています。そのうち890mが観光用として公開されています。
まず、チケットを提示したらすぐに下へ伸びる深い階段を下りて洞へと入っていきます。この時点で期待大です。降りるにつれて、中からは湿った温かい風が吹き上がってきます(夏だったら涼しく感じるのかもしれません)。実際、かなり温かく、きていたジャケットをここで脱いでしまいました。
そしてそこで見たものは…本当にこの世のものとは思えない光景でした。
人工の照明に照らされて、ほのかに明るいその洞内には、無数の突起がそこかしこから飛び出しており、イメージとして持つ『地獄』にかなり近いものがありました!!
しかもこれがどこまでも続くんです。上を見ると…うわー気持ち悪い!!
…しかし、意外とこの洞内、長いんです。
前述の通り890m。正直言って最後のほうは「…もういいかなぁ」と思ってしまいました。
でも、沖縄を代表する観光地ですし、
その幻想的な光景は一見の価値ありですので、沖縄にいらっしゃったときには、
是非行ってみてください。
2.辺戸岬
辺戸岬は、
沖縄の最北端の岬になります。那覇から車で2〜3時間はかかります。天気がよければ、与論島も見られるそうです。
風がものすごく強いです。冬に来ると、沖縄と言えど本当に寒いです。波も荒く磯に打ちつけ、まるで日本海に来たようです。
この辺戸岬に、大きい
ヤンバルクイナの像があります。何の為に作ったんだか…と思わざるを得ないくらい大きいのですが、きっちり観光名所としての役割は果たしております。
そのクイナ像の足元から、体の中の階段を上がって、胸元まで上がることができます。そこから見下ろす海の光景は
素晴らしいです!
広い空と
青い海、沖縄に来たことを心から喜べる瞬間です!
何せ那覇から遠いので、2泊3日で初めて沖縄に来ている観光客が行くところとは思えませんが、もし沖縄リピーターの方で興味がある方は行ってみてください。けっこう迫力ありますよ。
クイナ像も
海も
空も。
3.第一牧志公設市場
これは是非お勧めしたいスポットです。
国際どおりから平和通に入ると、そこに
町の市場(まちぐゎー)があります。もちろん市民も買いに来ますし、観光客もたくさん見物に来ます。
大変活気のある市場です。それこそ
ご長寿のオバアたちが現役でバリバリ、ニコニコと働いています。こういうのを見ると、
沖縄の活力は女性によって支えられてきたのではないかなと思ってしまうものです。
売っているものも本当に様々で、普通に漬物や豆腐などもあれば、コアな物になると、
イラブーといって、ウミヘビの燻製を売っていたり、
豚の顔の皮などがあったり、とても楽しい市場です。
他にも、鳥、牛、そして
ヤギ肉の店や、ヨモギなど、あまり本土ではなじみのない食材もあって興味深いです。
鮮魚のコーナーもあり、そこで買ったものを、
2階の食堂にもって行き、料理してもらうこともできます。琉球料理の食材を、フルに感じることができるので、とてもお勧めです。
ただ、一つ本土の方が持ってしまいがちなイメージを早めに打破させていただきますが、よく、ガイドブックがこの公設市場を評して、『
那覇市民の胃袋を支えている市場!』なんて書いていたりしますが、…えー、
そんなことは決してありません。私の知り合いで、ここに
サザエさんのように毎日買い物に来ている那覇市民は、
ただの一人もおりません。
いえ、もちろんたくさんいるはずですよ?本当にここでしか食材を買わない人もいると思いますが、本土の皆さん、那覇市民全てがこの市場に依存しているとは
決して思わないで下さい。何せ那覇生まれ那覇在住の友達で、「一度も行ったことないから連れて行って」と言って、私に頼んだ人がいるほどです。
でも本当に楽しい市場ですので、国際どおりを観光する機会がありましたら、是非この公設市場にお越しください!
4.斎場御獄(セイファウタキ)
沖縄では
独自の宗教観があります。基本的には先祖崇拝に端を発するものらしいです。その霊場が御獄(ウタキ)です。
沖縄には、全部で七つの大きな御獄があるそうです。沖縄七大御獄。そのうちの
最高聖地、いわば総本山(?)が、この
斎場御獄です。場所は、
知念村という、南部の小さな村にあります。道路からの入口が少し分かりにくく、見逃してしまうこともあるくらいの場所にあるのですが、一歩その中に足を踏み入れると、霊験あらたかというか、ちょっと異質な
スピリチュアルな雰囲気に包まれます。
この斎場御獄は、
首里王朝最高の聖地だったそうです。そして昔は、
女性しか足を踏み入れることができなかったそうです。
入口には石碑が立っており、この霊場が昔首里王朝時代、どのような役割を果たしていたかが書いてあります。そして、そこからは石の急な階段を上っていきます。御年寄りには少し辛い階段なのですが、最近、手すりが取り付けられたので、幾分上りやすくはなりました。
途中、大きな沼があり、そこには目を凝らすと小さな
サンショウウオがたくさんいます。
大きな岩や樹に囲まれた区間には、首里城内にある部屋名と同じ名前の拝所があり、
当時の王府と斎場御獄の関わりの深さをかいま見る事が出来ます。
そしてメインの
三庫理(サングーイ)。この光景は圧巻です。自然が作り出した神秘。東側には岩と岩がが寄り掛かりあった状態の
三角形のトンネルがあります。そしてそこを抜けると、小さな
拝所があります。
その拝所の左を見れば、差し込む光と木々の間から海が見え、その海の向こうには『琉球の国創り伝説の地』、そして「
神の島」とも呼ばれる
久高島が見えることがあるそうです。
まさに感嘆する光景です。琉球王府の最高霊場だったのもうなずけます。
そして
今でも、女の人(普通の格好をした中年女性)が、その高く切り立った壁の前に座って、
お祈りをしている光景に普通に出会えます。
沖縄と言えばレジャーばかりが強調される夢の島ですが、こういう霊的な場所も、是非ご覧下さい。・・・もっとも、沖縄の若者も御獄に来たことがない人もたくさんいます。
実は沖縄って、大変
スピリチュアルな島なんですよ。
良くも悪くも。大変占いなんかも盛んです。後述したいと思います。
5.名護桜まつり
季節限定のイベントなので、「お勧めスポット」に入れても、いけない方は
もどかしい思いをされるだけでしょうか…。すいません。
沖縄にも桜は咲きます。花見もします。
ただ、本土のそれとは、いろいろな点で違いが見受けられます。
まず、
花の種類が違います。
沖縄の桜は
緋寒桜(ヒカンザクラ)という品種です。これはなんと、
気温が下がると咲き始めるという変わった(?)品種です。本土の方が知っている
ソメイヨシノよりも、ビビッドなピンクしています。最初は
梅だと思いました。
次に、
開花時期も、本土とは大きく変わっています。
1月下旬から2月。本土ではまだ真冬だと言うのに!!しかも、いわゆる桜前線は、南から北上していく本土とは異なり、北から南へと南下していくのです。
つまり、日本一早い桜は沖縄の北部に咲くのです。
先日、名護の桜祭りに行ってきました。
桜を楽しむ人たち、にぎわう出店…。
やはりどこに行っても桜の楽しみ方は…いや、違うなぁ。
何が違うって、これは桜の品種の違いからくるのですが、
こちら(沖縄)の桜、緋寒桜は、花が散らないんです。
ずーっっと枝にしがみついているんです。散るときは、
枝から、まとめてボトッと落ちるそうです。
だから沖縄の人は、桜吹雪を知らないんです。
「桜舞い散る中に…♪」っていう歌もPVの中の光景でしかないんです。
「ハラリと彼女の前髪に落ちた桜の花びら…」なんていう光景は全く見られないんです。
しかも桜の木自体、本数があまりないのかも…。もちろん上野公園ほどにあるとは思っておりませんが。いずれにしても、あの本土の「桜っっ!!満開っっ!!」っていう感じではありませんでした。
あの一面に咲く満開の桜、と花吹雪は、『沖縄の人に見せてあげたい本土の美』のベスト3に入りますね(ちなみにあと2つは…考えておきます)。
ではあるけれど、やっぱり桜、いいなぁ♪
6.勝連城址
勝連城は、昔、琉球王府に最後まで抵抗した
阿麻和利(あまわり)さんの居城でした。…いいですね、
あまわりさん。
名前が。
場所は、
うるま市にあります。与勝半島のほぼ中央にあり、
那覇から車で1時間くらい北上したところにあります(
地図です)。
歴史的背景をたどりますと、この阿麻和利さん、
琉球王府にとっては反逆者なのですが、
地元民からは英雄として祀られているそうです。こういう人って時々いますよね。ドラキュラさんとか。
…もっとも、
本当に英雄としてたたえている地元民(うるま市民)に会ったことはありませんが。
当時、
尚巴志(しょうはし)という人が沖縄を統一しました。その軍門にくだらず、最後まで色々な策略をめぐらして抵抗したのがこの阿麻和利さんだったそうです。
さて、広い無料駐車場を降りて、城を見上げると、見事なまでにそびえたつ石垣の城があります。
長い階段を上ると、そこからは見事な眺めが!海も見えます。市街地も見渡せます。何より、すぐ真下には、それはそれは見事に生い茂った青々とした草木が城を囲んでいるのが見えます。素晴らしい景色です。
階段は急で、古くなって足場は悪いですし、城壁の外側は絶壁になっていますので、御年寄りやお子さんと行くときには、くれぐれもご注意を。
7.にらいかない橋
まず、このスポットをご案内する前に、『
にらいかない』をご説明する必要があります。
『にらいかない』とは、「
奄美(あまみ)・沖縄地方で信じられている、海の彼方あるいは海の底・地の底にあり、年ごとに神が訪れ、豊穣を約束してくれるとされる楽土」のことです。要するに、「
海のはるか彼方にある、神の住む楽園」だと思ってくださればいいと思います。とってもロマンチックじゃありません?
この美しい海に囲まれた島ならではの伝説ですね。青い海を眺め、遠い美しい地にいる神々を思う…。
さて、遠く旅立ちそうになった頭を「
我に返し」ますが、にらいかない橋とは、那覇から小一時間ほど東南に車を走らせた
知念村にある、まさにそんな夢の島をホウフツとさせる
高架橋のことです。
この橋は、つきしろの街と知念村の吉富間を結んでいます。知念村から上がってこの橋を渡るよりも、
つきしろ側から下って渡る景色の方が、私は圧倒的にお勧めです。
トンネルがあるのですが、その向こうに延びるにらいかない橋と、そのさらに向こうに
グワーッと広がる青い海。ここからの眺めは
鳥肌がたつくらいの絶景です。
単純にドライブスポットなのですが、是非一度はお寄り下さい。その昔、琉球の民が遠く神々の住む地、「にらいかない」に思いを馳せたのもお分かりいただけると思います。
8.ホエールウォッチング
冬から春にかけて、沖縄本島の海域にクジラが回遊してきます。種類は
ザトウクジラです。
実は、沖縄近海を回遊するザトウクジラは絶滅したと思われていましたが、10年ほど前からまた見受けられるようになってきたそうです。これがなぜなのかはわかっていないとのことです。実際、クジラの習性や行動についてはまだまだ
謎な部分が多く、分かっていないことばかりらしいです。
いずれにしても、沖縄近海を回遊するザトウクジラは、
毎年1月ごろに姿を見せ、慶良間(ケラマ)諸島の周辺で出産と育児を行い、4月頃になると北の海に帰ります。なので、冬のアクティビティが減ってくる沖縄にとって、このホエールウォッチングは
観光の目玉になりつつあります。
実際、夏の間はダイビング用として活躍している船が、ホエールウォッチング用に使われ、クジラに接近してはその姿を多くの観光客に見せ、喜ばれています。
色々な会社がこのホエールウォッチングを主催しておりますが、内容としては午前の部と午後の部があるようです。
私が今回利用したのは、午前の部でした。朝の8時過ぎにホテルまで送迎のワゴン車が迎えにきてくれます。
そして港(那覇新港)まで連れて行かれ、9時ごろに港を出港します。大体一回の船で20人くらいが同船します。高速船で走ること3、40分。ポイントには他社の船などが集まっており、5,6隻がクジラが出るのを今か今かと待ち構えております。
そしてブロー(クジラが海面から水を吐き出すこと)を見つけると、みな一斉に「あそこだ!」と指さし、クジラがパフォーマンスをするのを待つのでした。
間近で見る約15mのザトウクジラ。正に圧巻です。驚愕です。大きいものを見るだけで、人間は畏敬の年を感じるものなのですね。
計1時間半ほど海でクジラの動きを楽しんでから帰ります。港に着くのは11時半ごろでした。
意外と長く海の上にいるうえに、高速船の移動に際するゆれが結構ありますので、前日は体調を整えていくことをお勧めいたします。同行した私の友達は、前日4時まで飲んでいたそうで、本当に最後は気持ち悪そうでした。
期間は冬限定です。3月末にはクジラさんも北の海に行ってしまうからです。金額は会社によって違いますが、4〜5千円です。
9.漢那ダム 〜『ぷち』さんのご推薦による〜
沖縄自動車道の
『宜野座IC』を降りてすぐのところにあります。
石積みのグスクをイメージして作られたそうで、なるほど
城を連想させる壁の概観をしています。そもそも地域の活性化を目指して
デザインに凝っているだけあって、
景観は最高です。
そして、河口から近くに作られているため、川と海を行き来する魚が異動できるよう、
階段式の魚道が整備されており、ダムの上から見下ろすと、その階段状の魚道が大変
立体的に連なって、不思議な感覚になります。
ダムから離れたところには、大変憩いの場としてふさわしい
広々とした公園が広がっています。のどかで静かで、私が行ったときには、家族が来てお弁当を食べて遊んでいました。
変な感想なのですが、その公園を見たとき、本土の公園を思い出してしまいました。「あ、何かこんな感じの公園あったなぁ」と。これは沖縄に来て初めての体験でした。
いずれにしても、家族で来るピクニックや、会社の昼休みなどで息抜きやリフレッシュをしたい場合には、最適だと思います。緑も多く目も休まりますし、マイナスイオンも多そうで。
観光客は来ないであろうかなり「地元密着型」の穴場的スポットでした。
※ぷちさん、情報提供ありがとうございました。
10.今帰仁城址
沖縄には
9つの世界遺産があります。
そのうちの一つであり、1972年に指定の世界遺産となったのがこの
今帰仁城址です。
場所は今帰仁と言う、北部の
本部半島(もとぶはんとう)にあります。
美ら海博物館も比較的近くにあります。
この城は、14世紀から16世紀に築城されたらしいのですが、
実は誰が作ったのか、はっきりしたことは分かっていないそうです。
このミステリー感が、観光客の心をくすぐりますね。
標高約100mのところにある、山の城で、周りは断崖絶壁になっておりますので、
難攻不落の城と呼ばれていました。
この「難攻不落の城」と言う響き、三国志で育った私の心を特にくすぐりますね。
この城は、
三山時代(北山・中山・南山の戦国時代)に、
北山王の居城でしたが、後に
琉球天下を統一する尚巴志に侵略され、攻め滅ぼされたそうです。
指定面積は
788,685平方メートルにおよび
、9つの城郭から成る、とても広い城です。
美しく石が積み上げられ、そびえ立つ雄雄しさはまさにワールドクラス(世界遺産クラス)。難攻不落という称号をてにしただけの事はある雄大さです。
先日の勝連城址と同様、少し
足場は悪いので、行かれる際は
歩きやすい靴で行かれることをお勧めいたします。