冷静に沖縄について思うこと
〜沖縄の良いところ & 悪いところ〜
私の今の上司(福岡出身・大阪本社から出向で沖縄に来た)が、言っていました。「”憧れ”で沖縄に来たのではない方が、幸せかもしれない」。そして、私もある部分では同感です。
どういうことかと言いますと、やはりどんなに理想と思える場所でも、そしてそこに一度旅行で行って素晴らしい人と巡り合えたとしても、やはり住むと、色々と悪い部分が見えてくるということです。もちろんこのようなことは、理性的に全ての人が分かってはいることですが、実際に現実に触れたときに、憧れが強ければ強いほど、ギャップに苦しむケースが多いような気がします。海外生活に憧れて移住した日本人の中にも、それを苦しむ人がいるのと同じです。
沖縄は、間違いなく素晴らしいところです。きれいな海、空、空気、温かく懐っこい人…。しかし、やはり首をかしげてしまう部分を目にすることが多々あります。
私は幸い(?)、”憧れ”で移住したのはない人間ですので、ある意味冷静に、見ることができている気がします。
このページでは、そんな私の、沖縄を冷静に考えたネタを見て、知っていただければと思っています。
もちろん、どんなギャップをもものともしない強い強い”超憧れ”をもっている人もいますのでね!海外生活を最初から完全に楽しめる人がいるのと、これもまた同じ。
11.話下手
今の職場は、旅行会社のある部門ということもあって、本土からのお客さんが9割を占めています。なので、当然電話やメールは本土の人とやることが大半です。
職場に、女の子の同僚がおります。彼女は石垣島出身で、小学生の頃から沖縄本島に越してきた生粋の沖縄っ子なのですが、彼女は時々、お客さんからの電話を切った後で「ああもう、本当に恥ずかしい!情けない!」と可愛く怒っています。
どうしたのかと聞くと、「もう本当に沖縄の人電話が下手!情けない!」と言うのです。どうやら彼女は沖縄に住むお客さんからの電話に腹を立てているらしいのです(彼女はもちろん沖縄大好きですよ)。彼女いわく、「沖縄の人は人の話を聞かない、態度が横柄」と言うのです。
なるほど確かに考えてみると、仕事で他の沖縄の会社の人と話す機会があっても、本土のいわゆる電話マナーとは違うことがすぐに分かります(もちろん人によりますよ。本土だって横柄な人は横柄ですから)。驚いたのが、相槌が「うん」。
私「ではこの件に関してはもう一度お調べしますね。」
相手「うん、うん、そうね、そうしてください。」
断っておきたいのですが、あくまでも対等なお付き合いの会社です。
もっともこれはレアなケースです。ほとんどの会社は相槌は「はい」ですけど。ところがある時、会社で耳を澄ましていると、何と同僚のTさん(沖縄生まれ沖縄育ち)も、お客さんからの電話に「うん」と言っているではありませんか!!…ダメじゃんうちの会社も。
別の例です。
私が今の会社に入社する前、内定をもらったので、入社までの流れを担当の人(今の上司)とパソコンでメールしていた時のこと、そのメールのやり取りを、私と同年代の女友達(沖縄生まれ沖縄育ち)が見たことがありました。すると彼女は言いました(彼女も沖縄大好き)。
「この(メールをやっている)相手、ナイチャーでしょ。」
実際、その人は福岡出身のナイチャーでしたので、そうである旨を伝え、何で分かったのかと聞きますと、
「文面見れば一発だよ。こんな丁寧なメール、沖縄の人送らないもん。」
と言ったのでした。その時は特に何も感じませんでしたが、なるほど実際に沖縄で働いてみると、沖縄の会社の人、けっこうメール口調の適当なこと。
私の友達で、東京の大学にいって仕事をした後で帰ってきた女性がおりますが、その人が言っておりました。「東京の人は良くしゃべる。語彙も多いし、表現が多彩」。よくしゃべるかどうかは分かりませんが、確かに語彙や「言葉遊びのテク」とかは東京の人のほうが豊かだったと思います(東京しか知りませんので、何かと東京を引き合いに出してごめんなさい)。
やっぱり沖縄の人、口下手な人が多そうです。会話の技術が少し欠けるのかもしれません。でも、あの独特の方言とアクセントでゆったりと話されると、そしてあの笑顔を沿えられてしまったら、もう何でもあり、何でも許せてしまう気がするのでした。…でも電話とかの問合せで、こちらの回答はきちんと聞いて欲しい…。
12.女強し…
当サイトでも、何回か「
沖縄では女がしっかりしており、男が弱いのかもしれない」ということに触れさせていただきました。
そしてそれを一度
体感した出来事が、移住後まもなく起こったのです。ここでは
物語調でその時の体験をご紹介します。
まだ移住して間もないころです。
季節は5月中ごろ、ですからまだ
移住後1ヶ月くらいのことでしょうか…。
金曜日の夜で、借りて来たDVDで映画を見たりして、時間をつぶして夜遅くに寝たのだが、明け方、その事件は起こった。
もう気温もかなり暖かな季節になり、窓を開けて寝ていたのだが、外で男女のいい争いが聞こえて目を覚ました。すごくなまっているので何をもめているのかはよく分からないのだが、女の声で「死なすよ?」とかが連発され(沖縄では「殺すよ」とは言いません。「死なすよ」と言います)、とても長い時間(20分くらい?)争っていた挙句、「ドカン!」と音がしたので、(これはまずいんじゃ)、と思い、メガネをかけてそっとベランダに出て、下の様子を見てみた。
すると、やれ車の鍵をよこせだの、そこをどけだの、ついてくるなだの。男が女を振り払ったら、その勢いで女が吹き飛び、駐車している私の車におもいっきりぶつかったり。車を発進させようとする女、行かせまいと車の前に立ちはだかり、軽くはねられている男・・・。
最初は好奇心で見ていたのだが、あまりにもひどい争いなので、どこまでエスカレートするか分からない勢い。これはほうっておけないとばかりに、着替えてコンタクトを入れ、様子を見に下に行って止めようとした。朝の5時半のことである。
支度をすませ、ベランダからもう一度下を見ると、駐車しかけの車のほかは、2人とも見当たらない。どこに行ったのだろうと思いながら部屋を抜け外に出ると、下の階でバンバン音がして女の叫び声が聞こえる。「開けろよ!開けろよ!」と。下の階に降りると、ドアの前に立ちはだかる男と、男につかみかかっている女がいた。
男はたぶん20代前半、165cmくらいでこの季節のこの地方にしてはめずらしく黒のウインドブレーカを着ていた。女もおそらく年は同じくらい、ただ姿はイケイケというかブリブリというか、黒のプリーツの、ちょっと透けた素材の膝丈スカートに、トップはモスグリーンで胸の谷間を強調したベアトップ。
私「お、おいおい、ちょっとちょっと、どうしたの?」
女「この人が入れてくれないんです!!」
男「…いや、大丈夫ですよ。」
男は先ほどの、下の駐車場での口論の時に比べだいぶ冷静になっているが、女が興奮して話にならない。しかもなんと女の右腕に長さ5cmくらいの切り傷があり、それに伴い腕は血まみれ!
私「ええっ!ちょっとその傷…。ただごとじゃないって…。どうしたの?」
女「(男につかみかかrこの人が!この人が!おい、入れろよ!なんで入れないんだよ!」
男「…色々あんだよ…。」
女「色々って何だよ!言ってみろよ!」
私「まぁちょっと落ち着いて。ほら、手当てしたほうがいいんじゃない?これさ、ただ事じゃないよ…。」
止めに入る私の腕にもその血がベットリとつく。
私「まぁ事情は色々あるんだろうけど…別に聞きはしないけどさ、まぁ落ち着いてよ。」
相変わらず男につかみかかって頭をバンバンたたきにかかる女。厚い化粧も涙と雨と鼻水でマスカラもファンデーションも汚く落ちかかっている。
女「(男につかみかかりながら)お前が!お前が!」
私「まぁまずさ、手当てしない?」
女「あんた関係ないでしょう!?」
私「…まぁ関係ないというか…眠れないんで(笑)。」
女「あーすいませんね!」
さすがに男は冷静さを取り戻しており、ご近所さんまで出てきてしまったものだから体裁もあるのだろう、言った。
男「…分かったよ。入れよ。」
鍵を開けると、女はどかどかと入っていってしまった。男もすぐに後を追って入ったが、入り口付近でタバコに火をつけおろおろしていた。
私「まず手当てしよう?消毒液とか包帯とかある?」
男「あぁあります。…本当にすいません。」
私「あるならいいけど…あっ、車、あれちゃんと駐車したほうがいいかも…。」
男「あっそうか…。あっ、運転できます?」
どうやら、家にまずい物でもあるのか、女を一人残しては家を出られない様子。
私「ああ、できますよ。」
というわけで鍵を受け取って下に降り車に向かった。2人が鍵の取り合いをしたときに鍵が曲がってしまったらしく、鍵がシリンダーに入らない。“ガチャガチャ”しながらようやく入れ、車をしっかりと駐車しなおす。
もう一度その二人の入った部屋の前に立つ。女がヒールで蹴ったのであろう、ドアは下から30cmくらいの高さがベコベコになっている。そしてその付近の壁、地面が血、血、血!
ノックして返事を待たずして開ける。
私「はい、入れときましたよ。鍵、すごい曲がってるから、“ガチャガチャ”しないと入らないですよ。」
男「あっ、ありがとうございます…。」
女は奥の部屋でトレーナーに着替え、ふてくされた顔でタバコをふかしている。まぁ落ち着いたようだ。
私「あと、この周り、血だらけだからさ、洗った方がいいかも…。周りの人がびっくりちゃうから。」
男「あっ、洗っときましょうね(でた!『…しょうね』)…。」
私「本当に治療の道具ある?大丈夫ですか?」
男「大丈夫です。本当にすいませんでした。」
という訳で上に住む者である旨を伝えて去った。帰って彼女に説明して(後で聞いた話、実は彼女も宴会で先輩からすごく嫌な目にあっていたらしいのだが、さすがに“血がベットリ”は相当なインパクトだったらしく、自分の愚痴を言うのは翌日になってからだった)、血を洗い流し、ベッドに入ったのだが、そしたらまた口論が斜め下の部屋、つまり現場から聞こえる。ドスンという音まで聞こえる。
翌朝、下の階の廊下や壁は、一応洗ったっぽい形跡はあったが、まだ血痕はうっすら。そして私の車!後ろの部分に血がついてる!おーい…。
友達に話しましたら、「そうだよー。沖縄は女が強いんだよー。」と言っておりました。もちろんこんな状況は極めて稀なケースでしょうが、その女性の『切れっぷり』を思い返すと、今でも戦慄を覚えます。
でも、一般には、「沖縄のお嫁さんをもらうと幸せ」と聞きます。結局女の人がとてもしっかりしているらしいのです。
そして、とても強いのです。
13.沖縄だって最強(凶?狂?)、おばちゃんパワー
私の考えでは、おそらく
世界最強は「おばちゃん」です。決して
K-1を制した猛者でも、
PRIDEの頂点に立った勇者でもありません。「おばちゃん」です。
デパートのバーゲンセールで、
開店と同時に走り行く先のワゴンに群がるおばちゃんをご覧なさい。
時の皇帝、かのナポレオンですら制することはできないでしょう。
彼にも“不可能”はあるはず。
そして例外なく、ここ
沖縄でも「おばちゃんパワー」はいかんなく発揮されております。
一度経験したエピソードをご紹介します。
私が移住してすぐに、水道だったかガスだったか忘れましたが、その
開栓のことで業者に電話したことがありました。その
電話に出たのが「おばちゃん」でした。そのやり取りです。
私「あ、もしもし。私、今日越してきた者で、開栓のことで連絡したんですが。」
おばちゃん「はい?もしもし!?」
私「・・・あ、あの・・・、開栓のことで…」
もうこの時点で完全に私の敗北は決定付けられていました。
おばちゃん「え?ああ、ああ、越してきたんです?」
『え?』って…。
私「はい、それで開栓のお願いで。」
おばちゃん「ああ、えっとね(モゴモゴ)…。」
私は確かに聞きました。(
モゴモゴ)と。
明らかに何かお召し上がりのご様子。
おばちゃん「ちょっとね、今昼休みで誰もわかる者いないのよ。あ、えっとね、チョット待ってくださいね。」
開栓という超基本的な必須事項が分からないとおっしゃる「おばちゃん」、貴方様は一体何ゆえ出社なさっているのですか?
そして待たされること約2分。ようやく出たおばちゃん。
おばちゃん「(モゴモゴ)、うん、やっぱり誰も分からないわ。」
うそー!!
おばちゃん「すいませんねえ、また電話してくださる?」
私「…はい。」
私に勝ち目などあるはずもありません。完敗でした。
前述の通り、沖縄は女の人が強いです。タダでさえ初期値で強いのに、「おばちゃん」へと華麗なるクラスチェンジをなさった瞬間、チンギス・ハーンですらかなわない豪傑になるのです。
医学的に興味深い統計があります。夫婦が離婚した場合、男性は余命が短くなって、女性は余命が長くなるそうです。やはり男は、仕事を辞めて自分の価値を見出しづらくなった時に、伴侶がいないと、生きがいを失ってしまって生命力が弱くなるのでしょうか。それに対して女は、解き放たれた猛禽のごとく、自分の新たな世界を見出すのかもしれません。
いずれにしても、離婚率が全国一位の沖縄の、女性の寿命がずっと1位であるのに対して、男性の寿命が下がってきているのは、こういった要素も関係しているのかも…。
結局、女の人には勝てません。とりわけ「おばちゃん」最強。私はそう思います…。
14.ユタさま 〜その1〜
別のところで触れましたが、沖縄は大変
スピリチュアルな島です。
沖縄の風土や風習には、いつも
シャーマニズムがからんできます。それだけでなく、
沖縄の女の人は、本土の人よりも吉兆占いが大好きです。その話になると、みんなこぞって集まり、やれ
どこが良かったとか、
お勧めはどこだとかの話になります。
さて、
ユタです。
これは
沖縄の巫女さんの呼称です。厳密には、
沖縄本島・離島・奄美諸島に古来から存在する
民間の巫女・シャーマンです。沖縄の人ならみんな知っています。
今でも、
何かあると急いでユタのところに行き、相談をする人がたくさんいます。事実、今でも
「医者半分、ユタ半分」というように、体の不調に対しても、ユタに相談に行く人がたくさんいるそうです(これを
『ユタ買い』という人もいるそうです。すごいネーミング…)。そして、ユタは「
先祖の霊がこれこれこう言っている。そうしてあげなさい」というようなアドバイスをするとか。
一度友人に聞いたのが、やはり家族のあるものが
体調の不良を訴え、医者にかかってもどうも良くならなかったので、
ユタに相談に行った事例です。そのユタは「
家の中のこれこれの場所に、先祖の遺物があるはず。それをどこどこに移しなさい」と言ったそうです。そして
家の中を探すと本当にそれはあり、指定の場所に移したら体調がよくなったとか。
しつこいようですが、このユタさま、
沖縄ではみんなが知っています。そしてその力を信じ、頼っている人も多数いらっしゃいます。前述したように、女性達の会話で「
ねえ、いいユタ知らない?」といった、
「いいカフェ知らない?」的なやり取りが繰り広げられることもあります(私もそのやり取りを聞いたことがあります)。
さて、
見てもらう値段です。普通は
少しの礼金を、依頼者が任意の額を封筒に入れて渡すそうですが(2〜3000円?)、
修行中であるなどの理由で謝礼を受け取らないユタもいるそうです。
ではこのユタさまですが、
いったいどんな人たちなのか知りたくありませんか?実は私も会ったことはないのですが(意外と会ってたりして)、話に聞いたところによると…。
この続きは次回、別の機会にしますね♪でも一つだけ。「ユタになった動機を聞くと、ほとんどが
『別に好きでなったのではない』そうです。ではどういうきっかけでなるのでしょうか。これも次回触れます。
15.ユタさま 〜その2〜
さて、前回触れた
ユタですが、今回は、「
人がある日、どのようにユタになるのか」を、
あくまでも私が知っている程度の知識ではありますが、ご紹介したいと思います。
というのは、これは
人によって様々なケースがあるそうで、それこそ人知を超えた世界の話ゆえに、
ここでご紹介できるケースなど、ほんの一握りでしかないからです。もし、興味のある方は、他のサイトや、本も出ておりますので、そちらもご一覧ください。
さて、本論ですが、普通の女性(95%は女性だそうです。まれに5%ほど、男性のユタもいるとか)がいかにしてユタになるのでしょうか。
前回も少し触れましたが、まず前提として、「好きでなったのではない」そうです。どちらかというと、『ユタになるべく運命付けられていた』そうです。
割と家系的な部分も大きいそうですが、多くは、離婚だとか身近な人の死など、悲しい出来事をきっかけとして、ある日覚醒するのだとか(人によっては別にそんなことがなくとも急に覚醒するらしい)。
その覚醒の様子なのですが、これも人によってその程度に差はあれこそすれ、大概のユタが、軽い精神病の状態になるそうです。つまり、不眠、拒食に始まり、大声で騒いだり、人目もはばからずに歌ったり。
そしてこの覚醒の期間、この人たちは守護霊のような存在に命じられるままに、御獄などに行かされ、祈ったりするそうです。 そして自分のこの霊的な覚醒を受け入れられるようになった時、その覚醒の症状は落ち着きを見せ、無事(?)ユタとしての完成をみるとか。
友人から聞いた、ユタの様子をご紹介します。
・友人は、学校の後輩がある日ユタになったそうです(!)。2人で話したりしている時に、急に交霊し始めたかと思うと、目がうつろになり、そのサインとして右手がブラブラするのだそうです。そしてやにわにその(ユタではない)友人の腕をガシッとつかんできたのだそうですが、その腕が、普通でないくらい熱かったとか。
この後輩のユタは人の将来のみならず、なんと自分の未来も見えてしまうそうです。そのユタの彼女は、「…私は結婚できないか、できてもすごく遅いみたい」と、自分の未来の結婚像が見えてしまったとか…。
・別の友人は叔母がユタだそうです。普通に話していたかと思うと、急に交霊し始め、しかもあろうことかなぜか包丁を手にして、うつろな目のまま「あの子はダメ…あの子はダメ…」とつぶやいたんだとか。そして急に我に帰り、また普通どおり笑顔で話し始めたそうです。
さて、今ご紹介したようなユタもいれば、普通に占い師のように「どれ、見てあげようかね」みたいなユタもいるそうです。
いずれにしても、大概のユタはいわゆる“普通の格好”をしているそうです。ここまで読まれた本土の方は、すごい格好をした『占いばあさん』を想像されたのではないでしょうか?
中にはそういう方もいらっしゃるそうですが、大抵は普通に近所に買い物にいったり、子供を送り迎えしたりする女性たちです。
なので、私ももしかしたら街のどこかですれ違っているのかも…。いや、絶対してるはずですね。
さて、余談ですが、人がユタになるタイミングの話しをしましたが、何とユタによっては、本土に引っ越した後で覚醒する人もいるらしいです。つまり、今は本土で暮らしていらっしゃる沖縄の女性が、ある日を境にユタとして覚醒することもあるのだそうです!!
このユタというテーマについてはまた機会を見つけてご紹介いたします。
16.横のつながり
別のところで触れましたが、
沖縄は本当に横のつながりが強いところです。要するに、
家族のつながり、絆が大変に強いところです。
もちろん、それはとてもよい事なのですが、ドライな人間関係になれた東京の人間にすると、「ええっ?そこまで?」というくらい
密接なつながりがあります。それを実感した、小さい話ではありますが、例をご紹介します。
・沖縄は
兄弟の仲がとてもいいです。…といいますか、何と表現すればよいのか難しいのですが、一緒に
色々なことをやったりしています。
例えば、よく聞く話ですが、「
妹に髪の毛を切ってもらった」「
お兄ちゃんのお店に食べに行った」ということがあります。
まあ、ここまでは本土でもあることとしても、私がとても驚いたのが、「
兄弟でキャバクラ(沖縄ではスナックと呼びます)に行く」という人がいました!
…はしゃげるのでしょうか。血を分けた兄弟と行って。兄の前で、弟の前で、女の子を相手に
あられもないはしゃぎ方ができるのでしょうか…。考えただけでも恐ろしい話です。
もちろん、ここまで行くのはかなり極端な例ですが、いずれにしても、兄弟や姉妹の仲が、
本土よりも『いい』というか『濃い』感じがします。
・次に、これから挙げる例は、果たして沖縄のスタンダードかは分かりませんが、
大変心温まる光景を見ましたので、ご紹介します。
私の会社に新聞が届くのですが、
夕刊を届けに来るのが、子供なのです。おそらく小学校に上がったか、上がっていないかぐらいの
女の子が、それよりもさらに小さい男の子(おそらく弟)と、ポストに入れに来るのです。そして、それが終わると、向こうで別のポストに入れているお母さんのところに駆けて行って、別の場所へと移動していきます。
どうやら
、お母さんの新聞配達バイトのお手伝いをしているらしいのです。自転車を手で押しているお母さんの横に、女の子と男の子がくっついて歩いていく
その後姿…私は弱いんですよ…こういうの。
色々と賛否両論はあるかと思いますが、私は、こういう『
何をやるにも家族一緒』みたいな様は、とても好きです。
いずれにしても、沖縄は家族間のつながりを筆頭に、横のつながりが非常に強そうです。中には、沖縄の男性に嫁いだ女性が、そのつながりの強さに幾分辟易する例もあるそうです。この点については、もう少し実例を調べたり聞いたりして、ご紹介できることもありそうです。
17.沖縄と読書
別のところで私、「
沖縄の人は本を読まない」と書かせていただきましたが、先日の新聞で、この考えを改めなければならないことがはっきりしましたので、ここで
訂正させていただきます。
小中学校に関して言えば、今沖縄は、本を読まないどころかむしろ、「
読書先進県」としての地位を築いているそうです。というのも、小学生・中学生の読書冊数は年々伸び、
学校図書館で借りた本の数は全国平均を大いに上まり、むしろトップクラスだそうです。小学生に関して言えば、何と
年間123冊!すごい数です。3日で1冊を読み上げております。
ところがです。この記事、続きを読んでいくと少し首をかしげざるを得ない点が出てきます。
1.質について
専門家も指摘しておりますが、「確かに冊数は増えたが、
質は決して高いとはいえない」ようです。というのも、
小学校高学年〜中学生が絵本を借りる例すらも珍しくなく、主にファンタジー系の読みやすいものに固まっているそうです。
伝記や純文学などいわゆる難しい内容の本は、他県よりも敬遠される傾向が強いとか。
2.本当に読んでるのか?
那覇市では、
パソコン導入と読書量の伸びに密接な関係があることに目をつけ、ある人は「パソコンで貸出ができるようになったので、遊び感覚で借りて、
実際には読まない子もいるのでは。」と言っています。…だめじゃないですか。
いけない子ですね。
3.半強制?
ある小学校の女性教師が校長先生に注意されたそうです。「
君の学級は読書数が少ない。もっと借りるように指導しなさい。学校全体の数に響く。」
『読むように』ではなく『借りるように』という
記録目当ての冊数を重視した注意内容も気になりますが、やはり
自主的な意思で読まない本は、果たして頭と心に届くのでしょうか。
4.あれ?超速読?
読書数が前述の通り
年間約120冊だとします。しかし、別のアンケートで、読書時間についてのアンケートをとったところ、
1週間の読書時間を何と『0(厳密には”ほとんどしない”)〜1時間未満』と答える生徒が7割以上いたそうです。
では仮に1週間の読書時間を30分としますと、1年では26時間。
…あれ?そうすると沖縄の小学生、
1時間で4冊を読んでいることになります!!驚くべき超速読!!本当か!?
もし本当ならあのパッチリお目目はダテじゃなかった!!本を高速で読むためにあったのだった!!
…いや、絶対無理ですよね。誰か
サバ読んでる奴がいるんですよ。
それも相当な冊数を。「僕、200冊読みました!先生!!」
さて、いずれにしても私も改めなければならなかった点ですが、沖縄の人、というか小中学生は、実は本をたくさん読んでいました。すみません。
でも、今後は量よりも質を、そして本当に意味のある、教養を深める読書を目指す時期に来ているのかもしれませんね。
…あとなによりも、本当に読んでいるのか確かめた方が…。
18.これだけは止めて欲しいこと
今さら言うまでもなく、私は
沖縄が好きです。恥ずかしげもなく、照れもなく断言できます。それはつまり、
突き詰めていけば「沖縄の人が好き」ということに他なりません。
沖縄の人の
人柄、そして
(濃くて愛嬌のある)顔が好きです。
が、そんな私も
沖縄の人に「これは是非辞めて欲しい」ということがあります。
それは、
車からのポイ捨てです。特にタバコ。
これは実際に社会問題にもなっていることだそうです。
沖縄の人、窓からポイポイとタバコを捨てます!しょっちゅう見ます!本当に!!
人によっては「本土の人だって捨てるだろ?」と言うかもしれませんが、
絶対に沖縄の人のほうが捨てている!!間違いないです。断言できます。
火事になったらどうしますか。
観光立県なのに、それを観光客が見たらどう思うと思いますか(東京の人なんかは特に喫煙マナーはうるさいですよ)。
汚れていく環境をどう思いますか。
基地問題だリゾート開発だで、環境保護を訴えるならば、スケールははるかに小さいですが、身の回りの環境から気をつけるべきではないのでしょうか。
19.外来生物
那覇マラソンが近づいていた時期、私は夜、仕事を終えてからよく練習でジョギングをしておりました。家の近くを定期的に走っていたのですが、ある時、横がすぐに草むらになっている舗装された歩道を走っていますと、「クシャッ」という、何か卵の殻のような、固くもろいものを踏み潰した音と感触がありました。(あ、なんか『嫌なもの』踏んだ気がする…。)と思い、あえて調査をするのは止め、そのまま無視して走り続けますと、そこから100mくらい経ってから、街灯に照らされた10cmくらいの黒いモノ、石などとは明らかに異なる黒いモノが、歩道にいるのを見ました。
速度を落とし、その照らされたものを見てみますと、それは本土にはいない種類のカタツムリでした。そしてそこら辺をよく見回してみますと、他にも2、3匹、その種類がのたくっていたのです。(さっき踏んづけたのはこれだ!)そう思うと、その感触が足によみがえり、ゾッとしたのを覚えています。
そのカタツムリとは、アフリカマイマイでした。アフリカマイマイとは、1930年ごろに人為的に沖縄に持ち込まれた大きいカタツムリです。現在では、農作物に著しい被害を与えるだけでなく、寄生虫の中間宿主となることが知られており、保健衛生上も存在が危惧されている生物です。沖縄では、けっこう見受けられます。
はっきり言って気持ち悪いです。この生物は当然、他の地域の衛生上、農政策上、持ち出しが禁じられています。要するに、「被害は沖縄だけにとどめよう」というわけです。最近では駆除が順調に進められ、その個体数は減少傾向にあるそうです。
もう一種類、沖縄で問題になっている外来生物があります。それはマングースです。これが沖縄で増えた経緯を知ると、「人間って勝手だなぁ」と思い、苦笑してしまいます。
昔、ハブの駆除にマングースの存在が一役買うのではないかという話になりました。事実、少し前までは「ハブVSマングース」がショーとして人気を博し、そのマングースの圧倒的な戦闘力でハブが殺されるのを見て喜んでいた時代がありました(今は動物保護の理念により、廃止になったショーです。一度でいいから見たかったなぁ)。
当然、ハブの駆除としての存在が期待されます。しかし何と、実際に野生に放たれたマングースが、野生のハブをとっちめている所を見た人はいないそうです。そしてなんと、あろうことかとっても保護しておきたいヤンバルクイナちゃんをピシパシといじめているのだとか!焦ったのは沖縄の人。「おいおい!ハブじゃなくてヤンバルクイナちゃんをいじめてるよ!」あわててマングースの駆除に回ったそうです。
たまらないのはマングース君たちですよね。
何だか分からないうちに外国から船に乗せられて沖縄に連れてこられ、新しい地で解き放たれたと思ったら、仲間のうちのあるものは、別に興味のないハブ野郎と闘わせられて血に飢えた観客の見世物にされ、あるものは飛べない鳥がいたから(ヤンバルクイナちゃんのことです)、ラッキーとばかりにいじめてたら、濃い顔の現地の人がマジ切れして襲ってくるのですから…。
別にこういう話は沖縄に限ったことではなく、全国、全世界にて見受けられることです(ブラックバス、アライグマなど)。でも、このような自然を知らないが故の人間の身勝手さは、ここ沖縄でも見られるのでした。
20.忘れっぽい
少し前に「
県民別性格判断」みたいなものが流行ったことがありました。北海道の人はどういう特徴があるとか、宮城の人はどうとか。
私は
東京生まれ東京育ちでしたので、東京の欄を見ますと、「
東京は種々雑多の人間の集まりなので、必然的に話題も増える。その話題にそつなく合わせていくことを覚えるため、
ややもすると八方美人とみなされる」なんてことが書かれており、(
あらら、こんなこと言われちゃったよ)なんて思ったものです。
ところが、ここ沖縄に来て、
ある権威(沖縄人著)の分析を見て、ビックリしたことがありました。それは、『
沖縄人の最大の欠点は、(適当なことでも、人種の違いでもなく)
二股主義である、ということだ』というのです!
つまり、『
恩を忘れて、すぐにその時その場で態度と立場を変える』と言うわけです。
この人はこう分析しています。「思うにこれは
歴史の影響で然るべきものである。つまり、沖縄では昔から
主君が変わることが頻繁であった為に、生きる為には
一日も早く旧主人の恩を忘れて、新主人に尽くすのが気が利いていると言うことになった。そのため、
自然的に二股主義になったのだ。」
確かに、ある
本土から来た人と話をしていて、彼がこんなことをボヤいていたのを思い出しました。「つまり、
沖縄の人はどちらにも良い顔をしちゃうんだよね。
対会社同士の仕事だと一緒に協力して、こちらの立場にいるけど、あちらにいるときは全く別の立場になるんだ。これを沖縄では、上から下の人間までやっているから、
我々(本土の人間)からすると、『なんだこいつら』ってなるよ。」
これは意外でした。沖縄の人、もちろん人によりますが、えてして
県民性として、「恩を忘れっぽい」というものがあるのかもしれません。
私の育った
関東では、鎌倉幕府の時代から『
ご恩と奉公』の
関東武士(もののふ)、声がかかれば『
主君の為、命を捨ててもいざ鎌倉へ!!』の地域ですからね…。
でも、逆に
沖縄の人は「恨みも忘れやすい」という説も聞いたことがあります。これはとてもいいことですね。
南の島に『恨み』は似合いませんからね。
いずれにしても、もちろん人によりますが、意外と
県民性として沖縄の人は、恩も恨みも忘れて、ヒョイヒョイと生きているのかもしれません。
でも、
何も『一日も早く恩を忘れる』努力をしなくても…。