冷静に沖縄について思うこと
〜沖縄の良いところ & 悪いところ〜
私の今の上司(福岡出身・大阪本社から出向で沖縄に来た)が、言っていました。「”憧れ”で沖縄に来たのではない方が、幸せかもしれない」。そして、私もある部分では同感です。
どういうことかと言いますと、やはりどんなに理想と思える場所でも、そしてそこに一度旅行で行って素晴らしい人と巡り合えたとしても、やはり住むと、色々と悪い部分が見えてくるということです。もちろんこのようなことは、理性的に全ての人が分かってはいることですが、実際に現実に触れたときに、憧れが強ければ強いほど、ギャップに苦しむケースが多いような気がします。海外生活に憧れて移住した日本人の中にも、それを苦しむ人がいるのと同じです。
沖縄は、間違いなく素晴らしいところです。きれいな海、空、空気、温かく懐っこい人…。しかし、やはり首をかしげてしまう部分を目にすることが多々あります。
私は幸い(?)、”憧れ”で移住したのはない人間ですので、ある意味冷静に、見ることができている気がします。
このページでは、そんな私の、沖縄を冷静に考えたネタを見て、知っていただければと思っています。
もちろん、どんなギャップをもものともしない強い強い”超憧れ”をもっている人もいますのでね!海外生活を最初から完全に楽しめる人がいるのと、これもまた同じ。
43.沖縄から帰ってきて
沖縄から帰って来て早1年半、つまり、沖縄にいた期間とほぼ同じ時間が、もうすぐ過ぎることになりますが、本当にあっという間でした。はっきり言って、沖縄の1年半よりも、東京に帰ってきた1年半の方が早く過ぎた感じがします。
これにはいくつかの理由が考えられるかもしれません。
1)まず定説的に挙げられるのが「東京の方がスピード感があるから」
2)就職、婚約等、個人的なイベントが多かったから
3)単純に、人間は近い期間を早く感じるから
なるほど、実際どれも当てはまるのかもしれません。
(1)の点では、確かに東京の方が、仕事、遊び、なんでも全てに時間を考えて組むような傾向があるので、時間が過ぎるのが早い気はします。
また、やはりプライベートでも大きな動きがあった1年だったので、(2)もうなずけます(でも、それを言ったら沖縄に移住した2年弱も、大きなイベントでしたよね…)。
(3)は、年を取ったのを実感してしまうので複雑な気分ですが、「年々『一年』が短く感じる」現象も、やはり関係していそうです。
例えば、5歳の子にとって一年経つというのは、人生を過ごした時間の20%が加算されるので長く感じるでしょうが、30歳の人にとっての一年は、たったの3.3%に過ぎませんので、年々この割合は短くなり、一年が早く感じるのでしょうね(とっても屁理屈ですが)。
いずれにしても、私が人生の中で過ごした沖縄での1年半強は、本当に大きな財産となりました。
経験、友人、間違いなく宝です。
今回は、その第一回として(?)、「沖縄に行ったことで良かった事」の一つの事例を紹介させていただきます。
それはズバリ、「沖縄について語れる」というものです。
当たり前、かつ第一回としてはとてもスケールが小さい気がしますが、
これは本当に自分のブランディングとして生きてきております。
会社でも、沖縄の話になると、必ずと言っていいほど、「あいつ(私のことです)は知ってるかも」という空気になります。
特に、今のご時勢、あいも変わらず「沖縄ブーム」。沖縄の観光情報の広告塔として今日も頑張っております。
また、今、私の所属している部の部長が、以前4年ほど沖縄に赴任していたこともあり、そんなことで盛り上がったり。
そう、沖縄が魅力的な島として紹介されている今の時代、
沖縄に住んでいたことは、ある種の羨望の対象となったりするのです(そうでもないかな…)。
第一回としては本当にくだらないテーマで失礼しました。
でも少しずつ、こうやって文を書く習慣を取り戻していこうと思っておりますので、
お付き合いくだされば幸いです。
今後ともよろしくお願いいたします。
44.沖縄の人、もっと自信を持って!
私の今の会社は、旅客業で、本当に大きな組織です。日本だけをとっても、まさに最北から最南までそのネットワークがあります。
当然、沖縄にもその組織はあり、沖縄の人とたまに接することがあります。
先日、私が時々仕事をしている別の部署の人が異動となり、その代わりに引き継いだのが沖縄の方でした。苗字も顔も、ウチナーンチュ。一気に懐かしくなって、沖縄の話などをすることができて楽しい顔合わせとなりました。
※私が、出された飲み物が何か分からなくて、においをかいだら、その人が「あっ、においしてる!」と言ったので、その表現にもまた懐かしくなりました(意味お分かりになりますか?)。
その打ち合わせの時にその人が言ったことに、私はびっくりすると同時に、「ああ、確かに沖縄の人ってそう思うこともあるかもしれない」と感じてしまったのでした。
その人が言ったのは、
「こんな東京の本社で、私みたいな沖縄人が働いていいのかって思いますよ。」
私のほかに同席していた人(当然本土の人)は、気軽に「何でですか!いいに決まってますよ!」と答えましたし、
私も「そうですよ、ほかにもたくさんいますし、いいに決まってます!」と言ったのですが、
同時に私は「この人、本当にそう思っちゃっているんだろうなぁ」と感じたものでした。
私も沖縄に行くまでは、ある沖縄の人たちが本土の人に対して感じることがあるコンプレックスなど全く知りませんでしたが、
沖縄にいって初めて、歴史的・地理的条件とあいまって、そういうコンプレックスを感じている人もいることを知り、びっくりしたものでした。
沖縄の方へ。
皆さん(一部の方かもしれませんが)はちょっと勘違いをされているかもしれません。
ほとんど、そう99%の本土の人は、沖縄の皆さんが思っているほど、「沖縄の人」について何の負のイメージも持っておりません。
むしろどちらかと言うと、「おおらか」「陽気」という、かなり良いイメージを持っております(あ、「時間を守らない」はみんな知ってますね)。
沖縄の、というか他県の学力・仕事のレベル・スピードなど、その他の県のほとんどの人は知りません。そう、知らないし知ろうともしていません。
例えばみなさんは鳥取県人の学力をご存知ですか?山形県人の仕事ぶりをご存知ですか?
そう、大方の人間は、出会ってきた人を通して初めて、その人やその方の出身県などを知っていくことになります。
ですから、沖縄の人は「自分みたいな沖縄から来た人間なんか、あんまり期待されていないだろうなぁ」なんて思わず、もっと自信を持って、日本中、世界中で活躍していいと思います。
事実、沖縄出身で、芸能界・スポーツ界でもたくさん活躍している方がいらっしゃるのですから、「本土じゃ通じないんじゃないだろうか」など、思う必要は全くありません。
そしてもうひとつ、「本土の人も誰もそんなこと思っていない」点、覚えておいてください!
45.どっちのほうがせっかち?
私の今住んでいる東京都世田谷区。小田急線沿いのとある駅近くに住んでいるのですが、家の近くに有名なお寿司屋さんがあります。
本当に有名で、友人に、その駅に住んでいることを話すと、「ああ、○○寿司のある!」と帰ってくるくらい有名なお寿司屋さんです。
週末は、事実上昼から夜までずっと行列ができています。本当にずっとです。真冬も、みんな身体を丸くしながら待っているんです。
※ちなみに私はその寿司屋、行ったことありません。
さて、東京(本土?)の人と沖縄の人、比較すると、概して東京の人の方が、良く言えば「スピーディー」「てきぱき」、悪く言うと「せっかち」「せわしない」、というイメージではないでしょうか。
なるほど確かに、東京の人の方が歩くスピード、会話のテンポ(人によりますが)は早いような気がします。
ではありますが、1点、決定的に東京の人の方が「ゆったり」に慣れていることがあります。
それが、冒頭の部分に現れている「時間待ち」です。
沖縄では、「何かを1時間待ち」なんて絶対にしません。
東京では、遊園地に行けば2時間待ち。有名なラーメン屋も1時間待ち。なんて当たりまえ。みんな平気で待ちます。
けっこう言われる話ですが、「初めてのデートでディズニーランドはやめておけ」と言うのを聞いたことがあります。なぜか。それは、順番待ちをしている1〜2時間、間が持たないから、と言うわけです。
つまり、それくらい時間待ちは、日常のことなのです。
東京の人は、言い方を良くすれば、「価値あるもののためには、時間待ちも惜しくない」という考えがあるのかもしれません。
沖縄の方、10分で食べ終わるラーメン一杯のために1時間待てますか?
2分で終わるジェットコースターのために2時間待てますか?
46.沖縄と投票率
先日、参院選挙がありましたね。
前回の衆議院選挙で歴史的な対象をおさめた与党が今度は敗退。いつになったら日本は、強いリーダーシップの元の安定した政治、そしてそれをしっかり監視する国民の目、という理想的な図式ができるのでしょうかね。
政治のテーマをこのようなサイトで扱うのはよくないと思いますので、政治テーマへの論議は避けますが、今回着目したいのは投票率についてです。
今回の投票率は57.92%だったそうです。これは前回を少し下回っておりました。
そして都道府県別の投票率ですが、沖縄県は52.44%。これはなんと、都道府県の中で最低の投票率でした。
さて、今回の支持政党の推移の要因になった大きな1つが、沖縄問題でした。基地の移設に関する与党のぶれた考えに、沖縄県民は怒り、そして他県民は呆れ、失望が高まっていきました。
そう、まさに沖縄は今回の選挙のメインテーマの主役の一人だったのです。しかし投票率に表れたとおり、県民の政治への関与意欲は都道府県で最低のものでした。
沖縄の方、基地問題が扱われる際のテレビで報道されるあの「怒り」があるのであれば、その主張を訴えることのできる機会である選挙に、みんなでこぞって積極的に参加するのはいかがでしょうか。そうでないと、あの怒りは「根拠はないけど、なんとなくみんな反対して怒っているから、自分も怒っておこう」という風にしかみえなくなる危険性があります。
もし、「選挙に言ったってどうせ何も変わらないよ」と思うのであれば、それは暗に「今の政治を肯定している」ことにほかならないのでは、と思ってしまいます。
例えば、ある政党が「財政再建のため、消費税を70%まで上げ、年金を一律廃止、国力増強のため国防費を100%増で徴兵再開。総理大臣の気に入らない人間は裁判なしで即死刑可能」みたいなマニフェストをぶち上げたとして(極端ですが)、しかもそれがあろうことか、選挙前調査みたいなので政党支持率が半数近かった場合、「そんなの困る」と思うのであれば、絶対にその政党ではない党に投票するのではないでしょうか。「この一票は無駄だから…」なんていう人はいないと思います。
つまり選挙に行かない人というのは、特別な信条があるのでない限り、「なんだかんだ言っても、誰が政治をやってもそこそこ平和な世の中が結局は続くのだろう」という思いを抱いているのではないでしょうか。
私が言いたいのは、「選挙に行かない人間は間違っている」というのではありません。「選挙に行かない人間がある政治テーマで怒りの主張をぶちまけることに違和感を感じる」ということです。
「消費税増税は反対だ!」というのであれば、それを反対する政党(もしくは人)に投票すればいいですし、「教育問題が不安だ」というのであれば、そこに注力する政党に投票するのが自然な気がします(何度もいいますが、「正しい」「間違っている」というのではありません。違和感があるかないか、という議論です)。
沖縄の方も、まさに基地問題の当事者で、いろいろな意見にさらされて大変だと思います。政治に振り回されてかわいそうだとも思います。
ただ、そうであれば、自分でメリット・デメリットをよく考えて、自分の考えや主張を選挙という形でアウトプットするのはどうでしょうか。
もちろん、沖縄にも、しっかりとご自分の主張を表明されている方もたくさんいらっしゃいます。
前述の選挙に行った52%の方がもちろんそうです。興味深いことに、今回県別の党の得票率をみると、基地移設絶対反対の社民党の得票率が一番多かったのが沖縄。そして迷走を露呈してしまった民主党の得票がものすごく少なかったのもここ沖縄でした。つまり、しっかりと表明している人もたくさんいらっしゃるわけです。
もちろんこの政治への無関心さは日本中そうだと思います。沖縄が最下位といっても、平均から5%低いだけですし。
たしかに政治への失望は大きな問題だと思います。そこは政府も反省してもらい、今こそ政も官も民も、みんなで日本を元気にする意志を一丸となって持ちたいですね。
あのワールドカップ応援で日本中が一つになったあの感動を、いろいろな部分で持ちたいものです。
47.沖縄と占い
別の所で、沖縄の方は占いが好きと書きました。
もちろん、日本全国、いえ世界中で占いは人気ですが、沖縄の人は特に占いが好きな気がします。
ある有名な占い師さん、というかユタ様の話です。
この方は珍しい男性バージョン(別の所で触れたとおり、ユタ様は女性の方が多いのです)。
この方の予約を取るには、当日の朝に電話をします。
が、なかなか電話がつながらない上に、すぐにその日の予約はいっぱいになってしまうそうです。有名ミュージシャンのチケット予約開始ばりの人気ぶりですね。
運よく予約が取れたとします。
金額は8,000円〜15,000円くらい。けっこう高いですね。人気ゆえでしょうか。
しかし、30分で平均10,000円として、営業時間を8時間とすると、1日で単純計算160,000円の売り上げ。
1か月を20営業日とすると320万円。すごいですね。
この方の手法は、簡単な個人情報を聞くくらいだそうです。ただ、あくまでも評判としては「良く当たる」とのこと。
ここから先は私の意見です。
私は、占いを受けた人が、占いを受けることで強く進むことができる気持ちを手に入れられるなら、占いも良いものなのかなと思っております。
話がそれますが、私は、いわゆる「偉人の名言」が好きだったりします。
ハッキリ言えば、彼らの言葉も、ものすごく咀嚼してしまえば、それこそいわゆる「他の人が言っている普通にいいこと」にすぎないと言えばすぎないのですが、私は妙に力づけられたりするものです。
それと似たようなものなのかもと思うわけです。
ただし、かかる金額がバカにならないこと。および占い師さんの品性によっては、変な依存をしてしまうことがあること、これには気を付けていただきたいですね。
48.沖縄の基地問題〜「負担」とは〜
当然ですが、こちら非常にデリケートな問題なので、いろいろな意見を頂戴することを覚悟で書いています。
かつ、勉強不足なところもありますので、それもあらかじめ「言い訳」とさせていただいた上で書きます。
沖縄への米軍基地の集中度や、地政学上の重要度など、あちこちで議論されていることはここでは省略いたします。
ここでは、しばしばニュースに出たり、沖縄の方がコメントされているフレーズ、「沖縄に負担が重くのしかかっている」という点について、考えてみたいと思います。
本土の皆さんは、「そもそも沖縄県民が抱えている負担」ってなんだろう?と考えられたことはありますでしょうか。
まず、決して金銭的負担ではありません。別に、「沖縄の人は基地の維持費を特別に税金で追加で払ってね」なんていうことはありませんので。
むしろ、沖縄県の予算の多くは米軍や日本政府が支出しているものだそうですので、まず、「負担=金銭的なもの」というわけではなさそうです。
では、土地の負担でしょうか。基地があまりに大きいため、沖縄県の方は、狭いところに押しやられているのでしょうか。
沖縄の人口密度は9位。沖縄より上には東京や大阪、神奈川や愛知など、大都市が並んでいますので、たしかに狭いといえば狭そうです。
と言っても、もちろん沖縄における基地以外の土地が、住居でビッシリというわけではないので、これもクリティカルなものではないかもしれません。
(とはいえ眺めのいいところは米軍基地や米軍関係者に抑えられてしまっていますが!)
一方で、騒音は負担でしょうねぇ。
普天間は本当に住宅に近いので、会話や勉強、さらには眠りが妨げられるのはたまらなく苦痛ですよね!
おまけに、住宅地の真ん中で事故とかが起きるといった日には、おちおち暮らしてもいられない、というのは、本土の人も理解してあげましょう。
もちろん、沖縄県以外にも基地はあり、似たような環境の方もいらっしゃいますので、「沖縄県民だけが抱えている負担」ということはできませんが。
では、米軍による犯罪でしょうか。
これもたまらないですよね。以前よりは良くはなっているようですが、ちょっと規律の乱れた米軍の犯罪により、傷ついている方もたくさんいますので、この恐怖と怒りも、本土の人は理解するべきです。
ただ、もちろんほとんどの米軍人は良い人ですし、経済効果もあるので、この点についても「沖縄県民が負担ばかりを強いられている」という表現も、ちょっと使いづらい気はします。
さて、あれこれと「沖縄県民の抱えている負担」について列挙して、「これは負担じゃない」とか「負担は負担だけれど、沖縄県以外も感じている」とか「良い側面もありそうだ」みたいなことを書きました
が、
それでも、私は「沖縄県民にのしかかっている負担」というのは確かに存在すると思っております。
それは、ズバリ、「望んだわけではない状況を強いられている」という「心理的負担」です。
例えを考えてみました。
みなさん、自分の家を想像してみてください。
あるとき、外国人が急に家を占領し、「コノ家ハ、オレタチノモノダ」と入ってきます。
その後、代理人が現れ、なんとか家の所有権は帰してもらうことには成功しますが、外国人は出て行かず、「コノ部屋、日当タリガヨクテキニイッテイル。仕事モシヤスイ。ヒキツヅキ使ワセテクレ」と主張します。
代理人は代理人で、「すいませんねー。この家、私たちと彼らの共同ビジネス上、彼らに使って欲しいんですよ。お金は十分払いますし、困ったことがあったらなんでも言ってきてくれてかまいませんので。ね?いいでしょ?」と言う始末。
良いも悪いも半ば強制的に決められて、かれこれ40年以上、たしかに金払いはいいのですが、その外国人は今も家の一室を使い続けています。
彼らの部屋からは、今日もドシンバタンと物音がします。
ごくたまにですが、酔っ払った外国人がこっちの部屋に入ってきて、物を壊したり、家人に乱暴したりします。警察に言うと「すいません、ちょっと彼らには手が出せないので・・・」みたいな頼りない言葉。
もちろんみなさんお分かりのとおり、
・外国人 ⇒ アメリカ軍
・代理人 ⇒ 日本政府
・共同ビジネス ⇒ 安全保障戦略
です。
どうですか?
お金の問題じゃなく、「自分たちの意思とは全く関係のないところで振り回されている悔しさ」のような気がしませんか?
私は、「基地問題における沖縄県民の抱えている負担」って、つまるところこの「心理的悔しさ」なのではないかなと思っておりますが、いかがでしょうか。
一方で、たしかに地政学上、アジアの安全保障のため、沖縄は極めて大事なところにあるので、基地の必要性はあるのでしょうね。
そうなると、もうあとは「外国人」と「代理人」が、「いかに誠意を見せるか」に尽きるような気がしますが・・・。
49.米軍と犯罪
よく、米軍の基地の問題で、「沖縄に過度の負担が…」という議論が出る話の一つとして、米軍の犯罪がしばしばおこる、というものがあると思います。
実際、つい先日も(2016年3月13日)、名護市辺野古のアメリカ軍キャンプ・シュワブに所属する海軍兵の男が、那覇市のホテルで廊下に寝ていた観光客の女性を部屋に連れ込み性的暴行をしたとして逮捕されました。
(…ホテルの廊下に寝ていたって…?どういう状況なのでしょうか。。)
たしかに、女性への暴行事件がたまに報道され、そのたびに沖縄県民が怒りの声を上げている様子が報道されます。
「また我々が苦しめられている…」という嘆きの声を聞きますと、本当にかわいそうになります。
では、本当にそんなにしばしば、沖縄の米兵による犯罪(性犯罪以外も)はおきているのでしょうか。
よく思い起こしてみたいのですが、
みなさんは日ごろのニュースで、どれくらいの犯罪を良く耳にされますでしょうか。
大きな事件以外は、ほとんど報道すらされていないことはみなさんもご存知でしょう。
事実、日本では大小問わずにカウントすれば、実に毎日100件くらいの犯罪が起きているのです。
その中で、米軍の犯罪なんてごくごくわずかです。
先日、ポストセブンで興味深い分析が出ていました。
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日本国内で警察が扱う強姦事件は年間約2000件。
強姦犯のほとんどが含まれる15〜65歳男性の人口は約4000万人だから、ざっと毎年2万人に1人が強姦を犯すことになる。
それに対して沖縄駐留米軍は軍人・軍属合わせて約2万5000人。大半は青年、壮年の男性だから、強姦発生率が「日本人の平均」と同じなら、毎年1件以上の事件が起きてもおかしくないが、実際の発生頻度は数年に1件である。
残念なことだが、女性たちにとっては米兵より普通の日本人男性のほうがずっと危険なのである。
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あくまでも確率論ではありますが、米軍は相対的には安全な、モラルを守る人たちなのです。
もちろん、私は決して「だから沖縄の人、気にしないで!」と言いたいわけではありません。
やはり、考えれば考えるほど、前述の「自分たちの意思とは全く関係のないところで振り回されている悔しさ」を感じているのだと思います。
前回の例えで言えば、「勝手に住みついた住人が、酔いに任せて、たまに暴力をふるってくる」イメージです。
もちろん、頻度で言えば、うちのやんちゃな末っ子が暴力を振るう回数の方が多い。
ですが、それはあくまでも身内ですので身内の接し方があります。
ただ、この「勝手に住み着いた住人」は、そもそもよそ者の上に、罰することがうまくできないのです。
それはもどかしいですよね。
本土の人も、このもどかしさは理解するべきでしょうね。
50.沖縄移住をする際に大事なこと
けっこう今更な感じもしますが、ちょっと思いついたことがあるので記事にさせていただきます。
「沖縄移住をする際に大事なこと」です。
なぜ今さらこんなことを書こうかと思ったかといいますと、実は最近、私の友人が働いている会社に、二人の外国人が入社をしたことにまつわる話を聞いたためです。
二人の外国人は、いわゆる先進国の、東京に負けず劣らず大都市から、移住を兼ねて就職をしてきた人たちだそうです。
この二人、二人とも日本が好きで移住をしてきたのですが、移住をする際のスタンスが、見事なまでに違っているそうです。
1人目(Aさんとしましょう)は、けっこうシャイであまり積極的にしゃべるタイプではないのですが、とても謙虚で、日本のやり方に進んで合わせようとする姿勢があるそうです。
2人目(Bさんとしましょう)は、とてもノリがよく、文化的なことも詳しく楽しいのですが、なんとなく「自国流なテンション」をバンバン出してくるそうです。
二人ともいい人なのですが、どちらの方が好感度が高いかと言うと、Aさんだそうです。
元来日本人が控えめさを美徳とする、という背景があるから、というのもあるかもしれませんが、自国流を抑え、一生懸命合わせようとする姿勢は、やはり親近感を加速度的に増すものなのでしょう。
それを聞いて私も思いました。
沖縄に移住する際も、うまく溶け込むコツってこういうことなのではないかと。
つまり、沖縄には沖縄の文化・歴史があります。
そこに移住をする場合は、「移住させてもらっている」という気持ちを忘れず、謙虚に接していくことが大事なのでしょうね。
ここで大事なのは、2つあると思います。
1)無理に合わせようとする必要もない
例えば、前述のAさんも、別に無理して変な日本語になったり、無理して食を合わせようとなどはしていないそうです。
無理だったりするときは、「スイマセン、ニガテナンデス…」みたいな感じに、ていねいに断ったりするそうです。
まぁ日本でも、無理に変な方言なんかを使ってくるのも気になりますよね。
2)卑屈になる必要はない
謙虚に合わせていくというのは、決して卑屈に、下に下にと接するわけではないですよね。
せっかく沖縄に移住するのですから、そこは楽しくすれば良いと思います。
わざわざこんな記事にしてしまいましたが、しごく当たり前のことを言っていますね…。
誰もが分かっていることを改めて書いてしまった感はありますが、とにかく「住まわせてもらっている」という気持ちを持ち、卑屈になることなく、現地に合わせていくという姿勢、これが沖縄への移住を成功させる、基本姿勢なのだと思いました。
その外国人のエピソードを聞いて思った次第です。